2009年12月21日月曜日

汚職見聞録 1

「汚職」「腐敗」と簡単に言葉で表しても、これを読んでいる人の中には、いまいちピンとこない人が多いんじゃないかな?

ピンとこないのは当たり前だ。完全にとはいえなくても、日本や他の先進国では、努力をした人が一応は報われる社会が報われるようになっているからね。ここで、コートジボワールやウガンダ、他のアフリカ諸国で見聞したle businessをちょいと紹介したいと思います。


* 学校*
うん、学校(笑)。何度も同じこと言うけれど、マケレレ大学では、教授に払うか教授と寝るかのどちらかをしないといい成績
は来ません。ここで、私の友達のカナダ人院生@マケレレのエピソードを紹介するね。彼女はちなみに、当時新婚さんでした。軍人である旦那さんは、アフガニスタンに行ってたのね。

これは、マケレレの前期に勃発した事件。奨学金団体からお金をもらって来ている彼女は、一つでも単位を落とすことができない状況に立たされていた。しかし、彼女は何だかのテストで落第点を取ってしまった。これ、おそらくハメられただけね。大学院でも中学レベルの学習内容であるマケレレ(もちろん大学院でも授業はディクテーションのみ。学生は、先生のご機嫌取りに必死。)で、英語ネイティブ&ペンシルバニア州立大卒業の彼女が、落第点を取るわけがありません。

先生(60代)に相談しに行ったら、「ここ(先生のオフィス)で話すのもなんだから・・・」と、大学構内にあるホテルのレストランへ移動。ちなみにこの先生、どういう裏の手を使ったんだか知らないけど、奥さんと子どもをスイスに住まわせている人なの。スイスっていったら、アメリカよりもビザ取りが難しいイメージが・・・そして、物価も高いような・・・。まぁそれはさておき、案の定彼は彼女にこう言いましたとさ。

「このあと、私と一緒に寝てくれるのなら、単位を無条件で上げるどころか、A+をあげようじゃないかー。ハッハッハー」

最悪!!知っていたことだとはいえ、それ聞いたときはハラワタがグツグツする思いをしたのを今でも覚えている。もちろん彼女は、上手にその場を切り抜けたけどね。なにが理不尽って、これを彼女は大学側に報告できない立場にあること。なぜかっていうと、大学のbureaucracyがひどすぎて、教員解雇にも時間がものすごくかかる&大学教授の社会的地位が高すぎて、誰も何もすることができない→そうこうしてる間に後期はやってくる→彼は再び彼女の教授となる→どんな復讐が待てるか、分からない。


「児童と性交渉を持つことは、犯罪です」という啓蒙ポスター。
西ウガンダの山の中の小学校の職員室に貼ってあった。

あちゃちゃー。

ウガンダよりも汚職が酷いコートジボワールでは、「全ての子どもたちに教育を!!」のモットーのもとに、年間3000フラン(約600円)しか授業料のかからない公立学校があちこちにあるんだけど・・・。アフリカの公教育。ちーん。

まだ、ウガンダよりもコートジボワールの公立学校のほうが質がいいと私は考えている。なぜなら、自分の子どもを公立学校に行かせているという親に遭遇する確立が高いからだ。「自分は公立学校に通っていた」という人も多いよ。ウガンダの場合、どんなに貧しい人でも「絶対に自分の子どもは公立には行かせない」という感じだね。公立小学校は無料になったけど、そのせいで教育の質がガタ落ちで・・・って、また話がそれちゃった。ウガンダの教育事情に関してはまた後で書きます。(後で書くことがたくさんありすぎてどうしよう!!)

Anyway,他のアフリカ諸国と比べて物価&収入の高いコートジボワールでは、3000フランなんて誰にでも払える額なのです。アビジャンではオレンジが一つ50フランで、一番安いご飯がだいたい300フランであることを考えると、なんとなく分かるかな?

ところが、さすがはTIA。そうは問屋が卸しません。本当に3000フランで小学校に行けるのなら、就学率は100%になるに決まっているじゃないですか。

もちろん、そこには汚職が存在するわけで。だいたい一人当たり15000フラン(3000円)から40000フラン(8000円)を払わないと、小学校に入れてもらえないらしいですよ。それでも、私立に入るよりは若干安いからねぇ。うーん。

入ったら入ったで、もちろんあれを払え、これを払えと色々お金を要求され(まぁ、多くの場合は領収書がちゃんと発行されるらしいけど・・・・にしても怪しい)、結局貧しい家庭の子供は、公立小学校にすら通えなくなっちゃうのね。

試験の時には、小学生だろうとなんだろうと、当然お金を積む必要があり・・・バカロレア(フランス式教育機関の高校卒業資格。日本で言うセンター試験みたいなもの?)は当然お金で買わなければならず・・・大学卒業の資格も、お金がないともらえないワケで(これはウガンダも一緒)・・・例え学位が無事に取れたとしても、証明書を教育機関に発行してもらうにもウラの手を使わなければならず・・・。

文部科学省の奨学金を得て日本の大学を卒業した象牙人・
アマドゥーは、最初、お父さんに留学選考試験の受験を反対されたんだって。「ウチにそんなお金があるはずないじゃないか」ってね。お父さんは、留学選考試験のために払わなければならないワイロの額を考えたみたい。彼は、ワイロを払わずに自分で努力すると宣言した。周りの誰もがそんなこと無茶だと思ったらしいけど、見事に試験に合格した。この瞬間から彼は、努力を認めてくれる日本という国が大好きになったんだって。


* 病院*
「命<お金」

TIAです。でも、これが現実。Life means nothingですよ、La vie vaut rien。まぁね、国際社会も、アフリカの人の命に何の価値もないと思ってるわけだし・・・。まじputain(Fワード)です。私も初めてのマラリアのとき、マケレレ診療所(もちろん役人の汚職&予算使い込みのせいで、薬もなければなにもない診療所)のバカなヤブ医者にお金を要求されました。「何かくれないと診てあげないよ~」だって。お前もマラリアにかかってしまえ、このサル野郎。

アフリカでは、公立病院に行くというのは、死にに行くのと同じこと。大げさなんかじゃなくて、リアルにね。これから紹介するストーリーは、2008年のイースターにウガンダで起きた悲劇です。

妊娠していた知り合いが、予定よりもかなり早く陣痛を起こしてしまい、ウガンダ最大の公立病院に入院しようとしたの。私がモザンビークで死にかけた病院も、たしか国内最大の病院だったような。

でも、イースターだからと色々イチャモンつけてきて、病院側は受け入れを拒否!!実際は、怠け者のウガンダ人が、ただ単に働きたくなかっただけだということは見え見えね。もちろん、私の知り合いは生まれも育ちもウガンダ。この国で、何をすれば要求が通るかということを熟知してます。もちろん、ワイロをばら撒き、事態は一時収拾したものの・・・。

直後に来た別の患者だか妊婦だかが、もっと高額のワイロを出したのね。そのせいで当の彼女は病院から追い出されてしまい・・・結果として、彼女の生まれた赤ちゃんは、すぐに死んでしまいました。もう、本当に悲しいね、悲しすぎる。命を何だと思ってるのか。

これが私の直接の知り合いだったこともあり、もうかける言葉もなかった。彼女とは連絡が途絶えちゃったけど、今頃元気にしてるかすごく気になるなぁ。

エイズの薬もそう。公式には無料で配布されるはずのこの薬だけど、実際に手に入れるためには、とてつもないお役所仕事とbureaucracyのステップを経なくてはならないの。当然、意地悪役人に遭遇し、あれこれ言われて脅されて・・・。しかも、薬を手に入れるために、そんなに待っていられるかという話だよね。だから、実際にはたくさんの人がワイロをばら撒き、とにかく早く薬を手に入れるために奔走しています。だから、タダでもらえるわけなどないのです。

サハラ以南アフリカでは、一番医療のレベルが高い南アフリカ。ここだって、公立病院はもうダメダメね。ワイロがないと何もしてくれないし、たとえ何かしてくれたとしても、もう本当に適当なんだから!!

あの、治安が悪いので超超有名なヨハネスバルグに住んでいるというドイツ人にスワジランドで会いまして。当然Jozi(ヨハネスバルグのニックネーム)に住む白人として、一度撃たれております、彼。しかも撃たれたのは喉!!ひぇーーーーー。

それなのに、救急車はなかなか来ないわ、ようやく運ばれたのがなんと公立病院だわ・・・放置されること(本人曰く)7時間!!この間に、ワイロを払うほど本人が元気であれば、あるいは、彼の代理として
le businessをやってくれる家族がいれば、こんなに長く放置されることはなかっただろうに。たまたま動脈を銃弾が突き抜けていなかったから、命は取り留めた彼。それでも、意識不明の日々が続いたらしい。私が彼に会ったのは、その事件から三年くらい経った後だったけど、その傷のせいで、普通にしゃべることができなくなってしまった彼。息をする音も、痛々しかったよ・・・。

Joziは、
2010年のワールドカップの決勝戦の舞台。日本のサポーターの皆さん、事前準備(le business含む)はしっかりね!!


* 教会*
これねぇ。昔から宗教は儲かるって言われてるけどねぇ。神様だのジーザスだのの名前を使って人を騙して金儲けをするのって、本当にいやらしいよね。騙される方にも問題はあるけど。

宗教系の慈善団体の財力というのは恐ろしいもので、特にアメリカのミッション系のNGOやらプロジェクトは、アフリカ中にあふれている。アメリカ&キリスト教の大親友であるウガンダは当然のことながら、アフリカで出会う数少ないアメリカ人の約半分は、協会関係のボランティアか宣教師だった。大統領戦後のケニアの暴動で足止めを食らったときに一番仲良くしていたのは、40年間の内戦でボロボロになった南スーダンの村で、布教活動に勤しんでいるアメリカ人の女性だった。南スーダンの村!!すげぇな。まぁ、実際には彼女は、一年間のうち4ヶ月をアメリカで過ごしており、2ヶ月間をケニアやタンザニアでヴァカンスして過ごしているらしいけど。


この南スーダンの村で活動しているお姉ちゃんは、めちゃめちゃいい人!!今でも仲良しだよ。

町は暴動で危ないので、国立公園で過ごした2008年お正月。

バッファローやライオンのいる国立公園をサイクリングするのはスリル満点ね。




ちなみに、布教活動以外のあとの半分のアメリカ人は、peace corpのボランティアだ。アメリカ版の青年海外協力隊だけど、peace corpにはなんだか勘違いしている人が多い印象がある。高校出たばかりの子が 「Hey isn’t it so cool that I am in Africa to HELP and AID poor people ?(Hey、私がアフリカで貧しい人を助けて支援しているのって、なんだか超クールじゃない?)」みたいなね。Peace Corpに対しては、似たような感想を抱いた人に何人も出会ったよ。

話がそれましたが。

こんな海外ミッションから援助されている教会は、もうやりたい放題なところが多い。クーラー付の教会、大理石の教会、お城のような神父の家、などなど。

外から援助なんかされていなくても、神の名の下に真面目な人から集められたお金は、神父&牧師のゴージャスライフや女遊びに消えていく。先日、アビジャンの自宅の近くで、こんな話を聞いた。

パン屋で働いている男の子と話してたんだけど、彼のいとこ、去年、妊娠中絶を余儀なくされたんだって。しかも相手はカトリックの神父。カトリックの神父ってさ、一生独身を貫いてないといけないでしょ?なんでも、この神父は「命を大切に」「婚前性交渉は絶対ダメ」とか言っておきながら、寄付金で豪遊&アルコール三昧の生活を送り、次々と女を引っ掛けて遊んでたんだって。結果としていとこは妊娠。ところが、こんなこと公になるとまずいから、この神父は無理やり中絶をさせたのだとか。

まぁ、今さらこんな話には動じなくなった品川さんですが。

神父や牧師になればお金持ちになれるっていうんで、

NGOと同様、多くの若者が進学の道を志すここアフリカ。このパン屋の男の子曰く、「普通なら三年間一生懸命勉強して、厳しい修行を経験しないと神父にはなれないけれど、ここではお金さえ積めば、三ヶ月で神父になることができるんだ。」だそうで。

to be continued.....


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