2009年11月23日月曜日

アビジャンの中心街

アビジャンのアップタウンであるプラトー地区は、エレガントでchoco(コートジボワールのフランス語で「洗練された」という意味)なビジネス街。エレガントといっても、銀座や表参道なんかと一緒にしちゃいけないけどね。ここには、アフリカ開発銀行の本部をはじめ、銀行や官庁、各国の大使館なんかが集まっている。

プラトーは遠くから見る限り、美しいスカイラインを描いている近代的な高層ビル群だ。緑の彼方に見えるプラトーは、急激な変貌を遂げているアフリカを象徴するかのよう。夜景ももなかなか悪くないよ。日本の皆さんがアビジャンに来たら、いわゆるアフリカのイメージとは似ても似つかないプラトーの夜景に、さぞかし驚くことだろう。


プラトー。遠くから見ると、すごくいい感じ。

ところが、実際にプラトーに足を踏み入れると・・・ちーん。やっぱTIA(笑)。遠くから見るとスマートに見える高層ビルも、実は、薄汚れて壊れかけたただのおんぼろビルであることがすぐに分かってしまう。おんぼろと言っても、70年代から80年代にかけて、コートジボワール社会が一番イケイケだった時に建てられたビルなんだけどね。そこまで古くもないのだが、やはりメンテナンスが苦手なアフリカ。もうちょっと頑張ろうぜー。


でも実際は・・・・・ちーん。

ここは、プラトーの中でも頑張ってるほうだね。割ときれい。



ビルとビルの間には、トタンや木陰をフル活用した造りになっている安食堂がびっちりしている。アフリカ大陸のどこに行っても、こういった安食堂の建築様式(?)は同じだから、つくづくアフリカは偉大だなと思う。色んな意味でね(笑)。ここでは、カラフルな服を着たおばちゃんたちが、朝から夕方まで元気に料理をしている。彼女たちのにぎやかな声と大鍋から出てくる煙のおかげで、安食堂の近くを歩いているとすぐに気付くんだな。その他にも、ビジネス街のど真ん中なのになぜか野菜市場があったり、果物売りのおばちゃんが道端の至るところに座っていたり。

安食堂郡の中にある通称「カフェ」。
日本の屋台と似たような感じだけど、違いがあるとすれば、中でおばさんが寝ていることかな。



そういえばプラトーって、どことなく西新宿に似ているかも!!西新宿にも、日本が誇る安食堂である牛問屋や立ち食いそばがあったり、高層ビルの間にちょこんと八百屋さんがあったりするよね。この八百屋さんで売られている野菜の値段がありえないくらい高いのも、プラトーと西新宿の共通点だ。

プラトーの野菜市場。法外に(?)高い。マンゴーが200フラン(40円)とか高すぎでしょ。


プラトーには、大きな公園がある。フランスの街って、どこにも公園が必ずあるものなんだけど、さすがそのおフランスを真似して国づくりが行われたと言われているコートジボワール、こんなところまで真似しているとは。アフリカの国を色々見て回ったけど、街の構造には旧宗主国の影響が本当にたくさん見られる。もちろん、人々の生活や社会の動き方にもそれは顕著に現れているけれど、比較してみると本当に面白いよ(旧宗主国がもたらした影響については、後に詳しく比較しながら書くつもりでーす)。

ただし、うなだれるような暑さと容赦なしに照りつける太陽のせいで、とてもじゃないけど、この公園で憩いのランチタイムを送ろうとすら思えないのが本音だ。人もやたらめったら多いし、ゴミだらけで汚いしね。

初めてプラトーに来たのは、コートジボワールに到着してからわずか8時間後のことだったが、とにかく、アフリカの割には急いでいる人が多くて、歩くのも(東京並ではないけれど)早い早い。ケータイや新聞を片手に、みんな忙しそう。思えば、ナイロビのアップタウンもこんな感じだったっけ。チンタラしたカンパラみたいなのを想像していた私は、いきなり拍子抜けしてしまった。

アフリカでおなじみの光景。左のほうに新聞を広げている人がいるのに注目。
ウガンダで、このように道端で読み物をしている人なんかいなかったような気が・・・笑


もう一つ、プラトーとカンパラ中心部には大きな違いがある。

ここでは、青帽子の国連PKO軍の軍人をよく目撃するのだ。UNOCIで働く人たちね。2002年に勃発した内戦にアビジャンが巻き込まれることはなかったようだが(というよりも、象牙人本人たちに言わせてみると、あの内戦は海外メディアが内容を誇張しすぎて大騒ぎしすぎた感が否めないのだとか・・・)、平和で豊かなこの場所で生活する私にとって、街中で制服姿のPKO軍人を見るのは、あまりにも非日常的でヘンテコリンな感じがする。

どこで読んだのかが思い出せないのだが、PKOに人材を最も多く提供している国の一つがバングラディッシュであることを以前知った。理由として、巨額の資金を国連に提供することができないが、人口が多く、かつ自国の防衛のために多くの軍人を必要とするほどの外交問題を抱えていないから、だったかな。PKOの軍人も、貧しい農村出身の人が多いんだって(ちゃんと後でもう一度調べます。。。あいまいでごめんなさい)。これを読んだとき、「なんだいこりゃ。例え平和維持が目的であれ、これじゃ豊かな国がお金を出して行っている軍事作戦に、貧しい国の人が前線で戦っているだけじゃないか。彼らの命の価値なんて、結局国際社会にとってはその程度のものなんだし、彼らの出身国の政府にしても、所詮兵士なんてお金の代物なんだ、キーーーー!!」と怒った覚えがある。本当に平和維持というのは、矛盾だらけで難しいミッションだ。

とはいっても、実際のPKOは本当に危ないところには行かないみたいだけどね。しかも、PKOの兵隊というと「平和をもたらすヒーロー」みたいなイメージがあるけど、実際は、現地社会でやりたい放題やってる人がかなり多いみたいだ。

先月、UNOCIの上官であるというバングラディッシュ兵と知り合いになった。コートジボワールのミッション自体にはもうさすがに戦闘沙汰はないため、彼はオフィスでの勤務がメインだ。お給料もそれなりにいいみたいだったし、国連勤務というステータスも得ているわけだし、本人はこの仕事を喜んでいるから別にいいのかな。

プラトーの朝は早い。それもそのはず。コートジボワールでは、七時半始業が一般的なんだって。+αで交通渋滞があるから、みんな朝は相当早くに家を出なくてはいけない。友達のファティマは、毎朝六時前に家を出るんだって!!満員の地下鉄は大変だけど、まだ到着時間が遅れない分、東京のサラリーマンはラッキーだね。

朝早く仕事を始める代わりに、象牙人はみんな、お昼には二時間ほど休憩する。Déjeurner(ランチ)はおそらく、一日の中で最も重要な食事。だから、これでもか!!と言わんばかりにお昼ご飯には時間をかける。これからまた仕事に戻らなくちゃいけないというのに、飲兵衛の皆さんはワインもきちんと飲む。かなりおフランスの影響受けてるね。
ビールも飲むよ。安食堂で、昼時にビールを飲むおっさんは、プラトーで結構見かける。
この前、友達に誘われて、フランスっぽい内装になっているレストランにお昼を食べに行ったのだが、隣に座ってたおじさんが、近くに置いてある観賞用の植物の葉っぱをちぎり、つまようじ代わりに使っているのを目撃。だからどうというわけではないけど、なんというか、私はこういうの好きですよ。笑

アフリカでは、兄貴は黙って全員分の会計を払うのが鉄則(一部例外もありますが)。弟分や女性に支払いをさせるなんて恥ずかしくてできないみたい。この文化を完全に利用して甘やかされているのが、マケレレ女子学生を始めとするアフリカンビッチたちなんだけど・・・。まぁ、彼女たちについてはまた後ほど詳しく書くことにして。とにかく、この『兄貴が支払う鉄則』だが、プラトーで働くビジネスマンレベルになると、もうすごいなんてレベルじゃないよ。彼らがいくら稼いでるのかは知らないが、当たり前のように20000フラン(約4000円)くらいならポンポン支払う。コートジボワールの4000円は、日本とはワケが違う。この前、友達(20代後半のイボリエンヌ女性)に誘われてレストランでお昼を食べてたんだけど、たまたま隣に座ったのが彼女の元同僚だったの。この男性は、もう一人、別の男性と一緒にお昼に来ていたんだけど、彼は最後には4人分まとめてお会計いたしました。ゴチでーす。

私のオフィスの周りには、やたらとムスリムが多い。目の前に大きなモスクがあって、イスラム教徒が運営する商店で周りは埋め尽くされてる。モスクの近くだから当然、喜捨を求めて物乞いの年寄りなんかもわんさかしているよ。もう彼らとはすっかり顔なじみだ。挨拶をすると、手を振りながら答えてくれるおじいちゃんもいる。かわいいね。

イスラム圏のお昼時の風物詩である「道端雑魚寝お昼寝タイム」も、私のオフィス周辺では見ることができる。これって、別にイスラム圏に限ったことではないとは思うのだけど(実際にウガンダではみんな一日中そこら辺で寝てたしね)、いくつかの宗教が共存しているアビジャンのような場所では、お昼時に日陰で昼寝をする人といえば、イスラム教徒が際立って多いような気がする。どんなに暑かろうが、どんなに周囲が騒がしかろうが、彼らのシエスタを邪魔できるものなど存在しない。お昼休み中の店の目の前で幸せそうに熟睡する警備員を見ると、きっと泥棒も、盗む士気が下がってしまうに違いない。

昼間はたくさんの人でごった返すプラトーも、夕方になればみんな家に帰るのでゴーストタウン化する。そこらへんのギャップは、世界中のビジネス街に共通しているかも。ただし、そんなときに地味に登場するのが、路上即席バーだ。とは言っても、道には通行人がいないわけだから、バーが登場するのはウォロウォロのgare内のみである。ラッシュアワーを過ぎた後の夜のプラトーは、ウォロウォロに人がなかなか集まらないから大変だ。そのため、gare内でひたすら時間をつぶすことは日常茶飯事なのだが、こんなときに即席バーをやっているおばちゃんやらお兄ちゃんとおしゃべりをするのも、なかなか面白いよ。

即席バーといっても、木でできた小さなイスを道端において、そこに客を座らせるだけなんだけどね。夕方五時ぐらいから営業を開始して、だいたい十時には店じまいするんだって。でも、十時になる数時間前にはもうプラトーが無人になるから、商売あがったりなんだろうなといつも思う。小袋に入ったウィスキーが100フラン(約20円)、汚いグラスに入ったショットのクトゥク(Coutoukou;パルミラヤシでできたお酒。かなり強い!!)なら50フラン(10円)。仕事帰りに一杯いかが?

バーの様子。右手に写っている白いランニングの人は、毎晩立ち話をするデジレンダゴロゴロさん。
これは本名です。彼のIDにもそう書いてありました。


このクトゥクだけど、実はもう一つ名前があるんだって!!このバーでたむろしているお兄ちゃんに教えてもらって始めて知ったんだけど、Qui me pousseと呼ばれているらしい。直訳すると、「俺にゲロを吐かせるヤツ」って感じかな。Pousserというのは、フランスのフランス語なら「圧力をかける」っていう意味なのだが、象牙流フランス語では「吐かせる」っていう意味でよく使われている。最初にこの名前を聞いたときは、笑っちゃった。

夜までプラトーに残る、道端の物売りのおばちゃんたち。彼女たちが店(?)じまいをする頃にはもう、家に帰るための交通手段がなくなっている場合がほとんどだ。そこで彼女たちは、とある中国人の家で寝泊りしているんだって!!エアコンつきで安全だし、シャワーも使えるのだとか。月曜日から金曜日まで宿泊して、お値段なんと1000フラン(約200円)。困ったときはお互い様っていうけど、すごい協力体制だね。

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