2009年11月23日月曜日

象牙&ウガの下町 ~エロショップからチンチョン攻撃まで徹底比較(?)~

ソルボンヌの露天。よく小競り合いがおきるので、巻き込まれないように注意!!




アビジャンでは、街中至る所で賭け事が大人気だ。昼間からおっさんが街角に人だかりを作っている。だいたいは競馬。どこの国も一緒だね。

でも、そんな賭け事よりもホットで人気なものがプラトーにはある。その名もソルボンヌ。そう、世界史で習う、あのソルボンヌである。

初めてパリに行ったとき、当時ソルボンヌ生だった友達に大学周辺を案内してもらった。特別に大学構内にも入れてもらったのだが、おのぼりさん丸出しの見るからにバカそうな東洋人は、相当浮いていたに違いない。早稲田にたまにいる観光客らしき人々や、キャンパスツアーに来ている人たちのほうが、よっぽど周りの環境にマッチしている。

本物のソルボンヌはこんな感じ!!アビジャンのソルボンヌとは偉い違いだ・・・


ちなみにこれは、教室内ね。


が、アビジャンのソルボンヌはひと味もふた味も違う場所だ。ソルボンヌの中央には広場があるのだが、その広場にある木の下は、毎日朝7時から夜まで、アビジャン市民が自由に政治や社会についての弁論を述べられる場所となっているのだ。午前中はそこまで人が集まっているわけではないのだが、午後4時前にもなると、もうこの広場は群集でごった返す。どこまで本当かは分からないが、一応ここでは言論の自由が保障されているんだって。とは言っても、アビジャン自体がものすごくリベラルでオープンな街だから、普段から政治の話をしてもそこまで問題があるわけではないみたいだけど(それでも気をつけるに越したことはないのが実情ですが。まぁこれは、どこの国に言ってもそうだけどね)。ウガンダにも言論の自由はあったが、保守的で従順な人が多いせいなのか、それとも今や独裁者と化している大統領のせいなのか、ウガンダの人々とした政治関係の話は、あまり面白くなかった記憶がある。ウガンダの人って、一般的にのほほんと生きているから、批判とかそういうのに慣れていないんだよね。


アビジャンのソルボンヌ。みんな一生懸命話を聞いています。



このソルボンヌにはきちんと運営委員のような組織があって、発表者の身の安全は確保(?)されているのだとか。だから、写真を撮ったときには面倒臭かった。理屈っぽい運営委員のお兄さんに、長々と写真の利用法についての質問を受けたからだ。最初は「私の目の前でその写真を消しなさい」とか言われたけど、粘りに粘ってようやく理解してもらえた。ホッ。

アビジャンに住んでいる間に、是非一度、このソルボンヌで私も話をしてみたい。テーマですか?「フランス人と中国人にこれ以上やりたい放題させるな、立ち向かえ象牙人たちよ!!」なんかいかがでしょうか?

このソルボンヌの演壇周辺には、先述したような安食堂がびっちりと密集している。そして、安い中国製のラジカセだとか、DVDのレンタルだとか、伝統医療の薬草だとか、とにかくなんでもごちゃごちゃと揃っている。その中には、朝早くからやってるエッチな露天も紛れているから面白いよ。どこのエロ店が朝7時前から営業してるんだっつー話だけどね。カンパラにも、こんな感じのごちゃごちゃスポットがあったし、そこでは水道の蛇口から便器まで売られていたが、さすがにエロい露天まではなかったかな。ウガンダは保守的な人が多いし、教会も、コートジボワールよりうるさそうだし。


DVDレンタル屋。下にある白いカバーのは、エロいDVDなんだって。



DVDレンタルには、こんなものまで。ドラゴンボールの上の映画は、
ギニアの独裁者にまつわるものらしいんだけど、このごちゃまぜ具合がアビジャンだね。


エロショップにはカテゴリーされないと思うんだけど、男性用の伝統的な薬を扱う露天。
一つの小袋が1000フラン(200円)なんだって(笑)。
それにしてもこの木彫りはなんなんでしょうか・・・アートであると、店主は仰せられておりました(笑)。
本当は、もっとあからさまなお店もたくさんあるんだけど、一応このブログでは、
その写真は載せないでおきますね。興味のある人は、メールください(笑)



それにしても、ソルボンヌにいる男どもときたら。とりあえず、私がソルボンヌを歩くといつも言われる言葉のレパートリーをここに書いてみることにする。

*中国人!

あー、もうこれは定番過ぎる。アフリカにいる限り、こう呼ばれることからは逃げられない運命だね。ただし、ここの人は東アフリカの人ほどは「中国人!」とは呼んでこない。東は・・・やばかったよー。

*ヒーハオ

ニーハオと言いたいんだろうけど、言えてない。ちなみに、このヒーの部分を鼻にかけたような音にすると、彼らのヒーハオに近くなる。

* シントー

「中国のテクノロジー」を、象牙流フランス語ではシントーと言うらしい。最初は「神道」と言ってるのかと勘違いし、「なんだ、象牙人のタムロ族は、なかなか教養があるじゃない!!」と感心したのに・・・。

* ジャッキー・シェン、ジェット・リー

もうこれは、アフリカ全土でアジア人の形容詞だね。ただし、象牙人の場合フランス語だから、「チェン」の音がどうしても「シェン」になるよ。

* Ma chérie (マ・シェリーって日本でも知られているフランス語の表現だよね;my dear)
* Mon bébé (my baby)
* Jolie famme (beautiful woman)
* Ma petite (my little)

このうち、Ma chérieは一般的に女性を呼ぶのに使われている表現だから、普通に許容範囲内です。老若男女、色んな人にこう呼ばれてるよ。フランスのフランス語では、名前を知らない若い女性に対しては「マドモワゼル」が一般的だけど、コートジボワールでは、お堅い場面以外ではMa chérieが当たり前。こっちのほうが親しみがあって、私は好きだな。Ma petiteも、仲良しの女の子や娘・妹のような存在の子を呼ぶのによく使われるフランス語の表現。ただし、Mon bébéやJolie fammeなんかは、女と知るやすぐにナンパモードに入る象牙人(というか、広く一般的にアフリカの男性)ならではと言えるでしょう。言葉が安っぽすぎて、不快感さえ覚えてきます。

* アミーゴ 
* セニョリータ
* ボニータ

もうこの辺になると、「Si, セニョール!!コモエスタス?」と答えたくもなる。そして、スペイン語を勉強したことがないことに後ろめたささえ感じてくる。

* チュ!!(投げキッス)

まだ、蛇を撃退するときに使う「スー、スー」よりはマシだけど・・・ううううça me donne mal au coeur !!!(キモイ!!)

でも、正直言って、アビジャンはカンパラの1000倍はマシです!!!!!カンパラの下町を歩くと、10秒ごとに、四方八方から私の注意を引くための一言を叫ばれ続けたなぁ。10秒後ごとだよ、10秒。これは、決して誇張なんかではない。いい加減にしつこい。でも、カンパラで鍛えられたおかげで、アビジャンでは「なかなか周りが騒いでくれないなー」と感じる余裕があるけどね。

東アフリカ、特にウガンダでは、道端で暇を持て余しているお兄ちゃんたちに「チャイナーーーーーーーーーー!!」「ホンコン!!」「ベージン(北京)!!」「ジャッキーチェン!!」「ニーハオ」「チンチョン」などなど叫ばれ、いつもイライラしていた。中でも「チンチョン」が一番シャクに障る。Dieu merci(神様、ありがとう)、アビジャンではこのチンチョン攻撃は滅多にない。フランス語にはチャ・チュ・チョの音がないからだね、きっと。

カンパラ下町の代表格、オウエノマーケット


こんなダメ男を当然真似するのが、ウガンダの将来を担うちびっ子たちである。彼らにも「チャイナーーーーーーーーー」と何度も呼ばれた。彼らはかわいいから、「おばさんは日本人なんだよ」と笑顔で答える余裕がいくらかはあったけど、かわいげのないお兄ちゃんたちにチンチョン攻撃をされて疲労困憊しているときにちびっ子からも「チャイナーーーーーーー」と言われると「黙れ!!テメーら、ロクな大人にならねーぞ!!」と叫びたくもなった。

まぁ、ここは私が大人にならないと話にならないので、きちんとそういうときには、まずは近くにいる母親や近所の大人に注意を促したけどね。「きちんと子どもたちに、ああいう大人(チンチョン攻撃を仕掛けてくるダメ男たち)の真似をしてはいけないと、注意しなきゃダメじゃないですか」「アジア人全てが中国人ではないことを、子どもたちは学ばなくてはいけません」ってな感じに。

だいたい中国ネタを言ってくる奴らは、極端な高音・裏声でかかってくるか、或いは叫んでくるかのどちらかだったから、馬鹿にしている態度が全面的に押し出されていて余計に腹が立つ。そもそも私は中国人じゃないし、中国人を小ばかにしている態度にも腹が立つ。正直、私はアフリカにいる中国人のことがあまり好きではないのだが、ここまでバカにされたら、同じアジア人として許せない。ウガンダで中国人扱いされないとしたら「ムズング!!(白人)」「フィリピン!!」「コリア(韓国)!!」呼ばわりされた。この中に正解がないところが笑える。

同じくカンパラ下町。タクシーパーク周辺。


こういうときに反応すると相手の思うツボだ・・・と、イライラを抑えながら無視して素通りしようとすると、それが面白くないのか、やつらは更にしつこく叫び続ける。しまいには「耳がないみたいだぜ、あいつ」「ウガンダでは、呼ばれたらちゃんとあいさつするのが文化なんだ」と言いながら、仲間同士でゲラゲラ笑うのであった。キーーーーーーー!!!これのどこが『呼んでいる』と言えるんじゃい。叫んでるだけだろうが、このサルどもめ。

「うるせーこの野郎!!日本人だ!!」と言えば「あ?ジャパニー?チャイニー?」と言われ、「カナダ人だ!!(ここでアメリカ人であるとは死んでも言わないのがポイント)」と嘘をつけば「白人じゃないお前がカナダ人なハズがない!!」と言われ。いやいや、世間知らずのおサルさん、カナダは移民国家で、アジア系はかなり多いんですよ。

とにかく、このようにして喧嘩のレベルはどんどん幼稚化していくのがオチであった。お陰で、私が「こんにちは」と「ありがとう」の次に覚えたガンダ語は「silimu china(中国人じゃねーよ)」だ。トホホ。

あーだのこーだのと言われないときは、日本の田舎で蛇を撃退するときにみんながよく使う、あの「スースー」という音をたてられた。ったく、私は犬じゃないっつーの。アビジャンの投げキッスよりも、個人的には嫌いである。投げキッスにはまだ、人間としての尊厳が保たれているような気がする。

中国人でも犬でもない場合は、裏声で「Hello baby」だの「sweetheart」だの。もうこれには身の毛がよだつ。「あいまいな英語しかしゃべれないクセに、変なアメリカ映画の真似事などするな!!」と一喝したくなる。先述した、ソルボンヌのjolie femmeなんかに似てるけど、愛の言葉・フランス語のほうが、そういうナンパ用語は似合ってるね。

もちろん、ウガンダ人がこんな人たちばかりな訳ではありませんよ。私の第三の故郷で暮らす人々の名誉のためにも、一応言っておきますが。

アビジャンは、やはり街灯が街灯としての役割を果たしているだけあって、カンパラのダメ男みたいに叫んでくる奴には未だかつて遭遇していない。カンパラの下町ではしょっちゅう腕をつかまれたりしたが、アビジャンではごくたまに手を触ってくるアホがいる程度である。外国人の女の子が一人で歩いていても、みんな良い具合に放っておいてくれている。だから、ここの方が住みやすいと感じるのかも。

下町で写真を撮ってると、必ずこういうお調子者に遭遇します。
彼曰く、これはジャッキー・チェンにインスピレーションを受けたカンフーポーズなんだって。



数週間前、ソルボンヌ近くの道を歩いていると、道端にいるお兄ちゃんに「シェリー!!シェリー!!」と呼ばれた。道端で「シェリー」と声をかけてくる全ての人とおしゃべりをしていたら日が暮れてしまうので、一言あいさつだけしてそのまま歩き続けると、彼はまだシェリーシェリー呼び続けている。彼の友達らしき人がこっちに来た。この友達は、「mon frére(=俺の兄貴。まぁ、アフリカでは誰彼構わずみんな兄弟姉妹と呼び合うんだけどね)があんたのこと呼んでるよ」と言っている。「私今急いでるし、あの人のこと知らないから・・・」と言うと、この友達は一言。

「人生は長いんだよ、何を急いでいるんだ。それに、アイツのこと今は知らないかもしれないけど、こうして今から話をすることで知っていくんじゃないか。」

おお、出た、名言。なんだかんだでアフリカは偉大です(笑)。


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