2009年9月15日火曜日

アフリカの中の日本

アメリカで食べたそこらへんのお寿司よりもおいしかった、Osakaの寿司セット。





今や世界共通語となったKawaii。これは、スーパーに売っていた、女の子用のスクールバッグ。

でも・・・その下に書いてある「悪」って何じゃーーー!!



日曜日に本屋さんに行ったが、そこには、なんとMangaのコーナーがあった。そこにはクレヨンしんちゃんやはじめの一歩なんかがあったりして、かなり興奮した!!

フランスは、日本に次ぐ世界第二のオタク大国。自分たちでそう言っているのだからよっぽどなのであろう。アニメやマンガは、私なんかよりも普通のフランス人のほうがよく知っているくらいだ。日本のドラマも大人気。一度、ドラマが大好きなお洒落パリジェンヌの友達に「花より男子」について聞かれた。しかし、日本のドラマを全く見ない私に彼女は何を期待していたのか、そんなの見たことないよって正直に白状したら、「え!?日本人なのにそんなことも知らないの??がっかりだわ」と言われてしまった。

パリのオペラ座の近くは日本人街になっていて、ラーメン屋(早大生の強い味方である一風堂もあるよ!!)や日本食スーパーはもちろん、ブックオフまである。パリにいた頃、なぜか天草四郎が大好きなフランス人の友達とお好み焼きを食べにオペラ座まで行ったのだが、そこでは店に並んでいるコスプレ族やロリータをチラホラと目撃することができた。もちろんみんなフランス人。日本式カラオケだって毎晩盛り上がりがすごいみたいね。それに、毎年開かれているフレンチ・オタクの祭典・Japan Expoは、今年も大大大盛況だったようだ。

しかし、日本からフランスへと海を越えたオタク文化が、更に海を越えてアフリカ大陸のこんなところにまでたどり着いているとは!!そういえば、パリのアフリカ人コミュニティーからも、仏語圏アフリカで増え続けるOtakuについて聞いたことがあったなぁ。

仕事を通して知り合ったトーゴ人の息子は自称「在トーゴ・オタクの草分け的存在」らしく、漫画やアニメにゾッコンなんだとか。同じようにして知り合ったセネガル人は、ダカールにはアニメのDVDがあまり手に入らないからと、ネット上のアニメを日本語で見ている(日本語が分からないのに!!)と私に教えてくれた。カメルーン育ちの男の子にワンピースの歌を日本語(っぽい言語)で歌われたときには、こっちまで感動してしまった。彼のワンピースに対する思い入れは相当なもので、「あれは芸術だ。ギャグと冒険物語を取り入れながら、道徳的教育もしてしまうなんて!!日本人は素晴らしい」と、大絶賛していた。

やはりアフリカでは、Mangaに手が届くのは中産階級以上の人のみだ。それでもオタク文化は国境も肌の色も越える。今度、秋葉原で「マンガを通した平和の実現」というフォーラムでも開きましょうか。どう思う?これなら麻生さんにとっても難しすぎないだろうし。

日本文化の話からそれてしまうが、このMangaの本屋に来たときに面白い光景に出くわした。エスカレーターだ。イボリアンの多くはエスカレーターを恐れているらしく、私の同僚も、運転がすごく上手なのに「私は階段じゃないといやなの」と、事あるごとに階段を使っている。この日目撃したのは若いカップルだったが、二人ともエスカレーターの上り口のところで止まったままなかなか進もうとしない。何度か最初の一歩を踏み出そうとしても、思うように上れないのだ。しばらくその状態が続き、ついに彼氏の方がバランスをくずしながらもエスカレーターに乗り込んだ。彼女も、彼に手を引かれてようやく乗ることができた。見ているこっちまで、思わずガッツポーズをしてしまった。よかったね。

さて、この本屋の近くには、レバノン人経営(という時点で怪しさ全開の)Kaitenという自称日本料理屋がある。その先にはもう一つ、シンガポール人経営のOsakaというレストランがある。ウガンダ唯一の日本料理店だったKyoto Restaurantを髣髴とさせるKaitenとOsaka・・・うん、なんか勘違いしてそう。

ちなみにウガンダのKyoto Restaurantとは、トルコ人によって経営されている。敷地に入るとすぐに鳥居のモニュメントがあるが、店内には中国風のデコレーションと、見るからに100均で買ったと思われるどうしょもない置物がたくさんあるだけだ。味は東南アジアとも東アジアとも言えないどっちつかずの中途半端で、従業員のサービスに至っては最悪のレストランだ。

Kyoto Restaurantの豆腐の厚揚げ。
店員が別の豆腐料理を注文してから1時間後に持ってきて、、
「これ頼んでないんだけど」と注意したら、「間違っているのはあなたのほうだ」と逆ギレされ、
マネージャー呼んで、もめにもめた末にようやく出てきた豆腐の厚揚げ。
あのレストランのサービスについては、あとでまた書きますが・・・ひどかったよー。



よく、アフリカの人に日本料理について聞かれるのだが、刺身について説明をすると、みんな顔が一瞬凍りつく。モザンビークもエチオピアも、マラウイもコートジボワールもそうだ。老若男女問わず、私のおざっぱな統計では9割以上の人が同じ反応を示すのだ。ニタニタしながら目を丸くして顔が凍りつくため、ものすごくかわいい。私は、刺身のコンセプトを説明した直後の彼らの顔が大好きだ。そして必ず「ッアー!!」と、裏声でナイスなリアクションを見せてくれる。今度、そのリアクションをビデオで隠し撮りしてブログに載せるね。本当にかわいいよ。

さて、あんなに怪しいと思っていたOsakaであるが、案外早く行く機会に恵まれた。日本大使館で働いている、大阪出身(なのに巨人ファン)のKさんに連れて行っていただいたのだ。ちなみにKさんは元大阪府警の刑事さんで、かなり面白い経験をたくさんされている。本当にエラい人なのに、本当に吉本にいそうな雰囲気でウケる(もしもこれを本人が読んでいたら・・・ごめんなさーい)。外務省も、外交に最も適した人材をゲットできてよかったね!!

このKさん曰く、コートジボワールには日本人が約30人いるそうだ。この30という数字を多いと見るか少ないと見るかはわからないが、そのうち10人は大使館関係者だという。どっちにしても日本人は天然記念物並みであることがわかった。なるほど。La crise、日本語ではコートジボワール内戦って言われているけど、その後、企業もJICAもここから撤退しちゃったきりだから仕方がないね。アビジャンの大使館は大変だ。ニジェール、トーゴとベナンも担当しているのだから。

Osakaに到着してみると、確かに!!看板には大きくOSAKAと書いてある。それだけではない。横には地味に漢字表記までされているではないか。本当に(というかさすが)大阪@アビジャンだね。レストランの入り口は鉄格子で厳重警備されているし、怪しい赤いネオンがなんとも言いがたかったが、中に入るとそこはアジアな雰囲気だった。決して大阪ではなかったし、日本ですらなかったけどね。



Osakaの看板


うん、純和風とは言いがたいけど、なかなか頑張ってジャポネな雰囲気は出しています。



オーナーは、ものすごくありがたそうな顔をしている面白いシンガポール人のおっちゃんだ。顔からも分かるとおり(?)、かなり気前もいい。この日は、立派な海老料理を2皿もサービスしてくれた。ありがたい顔のオーナーと、吉本系外交官であるKさんが一緒になると、そこらの芸人よりもはるかに面白い。

オーナーの奥さんが東芝で2年働くために大阪にいたらしく、Osakaのネーミングもそこからきたのだとか。二人は奥さんの日本滞在後に中国で出会い、レバノンで日本料理屋を経営していたとき、西アフリカに行って一旗上げようとするレバノン人に誘われてアビジャンに来たらしい。従業員にはかわいらしいフィリピン人のお姉さんもいた。別にフランス語が話せるわけでもないのに、彼女はどういう経緯で(アジアから見た)最果ての地である西アフリカなんぞに来てしまったのだろうか。まぁいい。私も人のこと言える立場にないのだから。

オーナー曰く、客層の7割は金持ちボンボンのレバノン人。2割が国連やNGOなどで働くインターナショナルな人々で、残りの1割は在外イボリアン(パリなどに住んでいるイボリアン)なんだとか。なるほど。私たちが行ったときも、フランス人と思われる人々や中国人、コートジボワール経済を牛耳るレバノン人ばかりが目に付いた。

このオーナーの方針なのか、ここでは従業員全員がgot sushi ?というオリジナルTシャツを着ている。彼自身もI love sushiと書かれた、よく見ると若干下ネタが入ったデザインのTシャツを着ている。オーナーの寿司に対するアツい思い入れが伝わってくる。




Osakaのオーナー。ノリがいいおじさん。彼のTシャツからも、寿司に対する並々ならぬ(?)愛情を感じる。

隣のお姉さんは従業員さん。



ちなみに、従業員のユニフォームであるTシャツの背中には、こんなことが書かれております。

アビジャン土産に一つ欲しいなぁ。




メニューはやはり、ウガンダのKyoto by トルコ人のそれとやはり変わらない。どことなく日本料理が勘違いされているが、トルコよりシンガポールの方がやっぱり日本に近いね。東アジアか東南アジアかどっちつかずなのではなく、中華と混同されている程度でよかったよかった。味も、日本料理だと思わずに食べればなんの問題もない。

客層でも分かるとおり、値段は確かに結構高い。タマゴのニギリやかっぱ巻きがそれぞれ2貫で1350フラン(約250円)である。味噌汁が3000フラン(約600円)。海外のちょっと洒落た日本レストランならこれくらいはするだろうけど・・・。なるほど、どんなにコートジボワールがアフリカの中じゃ経済的に進んでいるほうだとはいえ、一人当たりの平均GDPが約1100ドル(10万円)であるこの国では、大多数の市民にはOsakaは手が届かないね。

それでもオーナーは、おいしくてヘルシーな日本料理は必ずアフリカでも成功すると見込んで、積極的にマーケティングをしている。アビジャンには裕福な人が比較的増えてきているのと、日本料理の世界的なブームを考慮してのことらしい。「アビジャンの中産階級は、日本料理と他のアジアの料理の違いを知っている(本当かよ~?と突っ込まずにはいられなかったけど)。そして、経済が発達するのと同時進行で、人々の健康に対する意識も高まりつつある。だんだんここの人も、ヘルシー志向になってきている。アビジャンでも日本料理がヒットするのは時間の問題だ。」

近いうちにSakuraというレストランを開店させて、多くの人に喜んでもらいたいといっていたオーナー。シンガポール人だけど、日本の文化を熱意を持って伝えている彼を嬉しく思う反面、「もっと日本人もアフリカで頑張らないとなぁ」と思わされた。



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