2008年10月29日水曜日

大学生の住居事情

寮の中では、結婚式が行われたりしている。また、左下に見えるのは、洗濯物。ウガンダでは、下着以外はこのように干される。
私の寮。外観はとてもきれい。


マケレレ学生の住居には、大きく分けて三つの選択肢がある。

一つは自宅から通うタイプ。これは、カンパラ出身の学生のみに与えられた特権であるが、実際にはカンパラ出身でも自宅から通学している学生は非常に少ない。市内の終わりなき交通渋滞を見れば自宅通学をしたくない気持ちもよく分かる(歩いて一時間かかる距離が、車に乗ると三十分かかってしまうこともざら)し、厳しい親の目から逃れて楽しいキャンパスライフをエンジョイしたいという思いもあるのだろう。親から独立するのが当たり前、というわけではなさそうだが、大学生になったらキャンパス内、あるいは近くに住むというのが普通だ。

二つめは、キャンパスの周りのワンダゲヤ地区に無数にある学生ホステルだ。これは、ピンからキリまで様々な種類・値段のものがある。一人部屋もあれば相部屋もあり、学生たちはそれぞれの経済状況や生活スタイルに合わせて部屋を選ぶ。私の親友のシンシアは二人部屋であったが、部屋には二段ベッドが二つ並んでおり、その間にテーブルがおいてある。非常に質素な部屋で、シャワーとトイレは共同。キッチンはないらしい。仲良くしていたケニア人の双子の姉妹は、東京の一般的な1Kのような部屋で暮らしていた。壁はアメリカの歌手やハリウッドスターのポスターで埋め尽くされており、床には、たんすに収まりきらなかった服やら化粧品やらアクセサリーやらが溢れている。テレビに冷蔵庫、ミキサーだってあるのに、キッチンにはガスがなかった。その代わりに、アフリカでは非常に一般的な小さなガスコンロがあり、火を使う料理をする際にはベランダに出て、しゃがみながら料理している。都会的でモダンな部屋と、村にいるニャボ(女性)のような調理法とのコントラストが面白かった。また、マケレレに研究などで来たムズング(白人、外国人)やお金持ちウガンダ人学生がみんな暮らしているのが、アカムウェシ・ホステルだ。ここには二度だけ来たことがあるが、(ウガンダの感覚では)とにかくすごかった。お湯こそ出ないものの、きれいなシャワーが全ての部屋についており、床はタイルで広々としている。トイレだってきちんと流れるし、運がよければ無線のインターネットもつながるらしい。

三つめは、大学構内にあるホール(学生寮)だ。学部生男子の寮が六つ、女子寮が三つ、それに院生用の寮がある。これは、ケンブリッジやオックスフォードなどのイギリスの伝統的な高等教育機関を模したのか、寮ごとの性格や特徴がまるで違う(らしい)。そして、どの寮に入るかによって、その後のキャンパスライフが大きく左右されるようだ。ウガンダ人のエリートにマケレレでの青春時代についての話を聞くと、必ずみんなが寮生活の思い出話を懐かしそうにし、そして「自分は○○寮にいたんだ」と自慢するほど、学生寮は重要なのだ。「まるで違う『らしい』」とつけたのは、私の目にはどの寮も同じようにしか映らなかったからだ。「ここの寮はパーティー好きな子が集まっていて、ここの寮には勉強好きな子が集まっていて、ここの寮はいつも大学当局に反抗ばかりしている子が集まっていて・・・」だとか、「あいつは○○寮にいるからガリ勉なんだ」だとかみんな話しているが、そう大してどこも変わりはない。

また、カンパラ市民はマケレレと関係のない人でも、それぞれの寮についてよく知っている。マケレレでは、学生運動が暴徒化することがしばしばであるが、その際に事の発端になるのが常に寮であるため、嫌でも覚えてしまうらしい。自宅通学やホステルに住んでいる学生も、寮には所属しなくてはいけない。

0 件のコメント: